2018年05月23日

ブラックラピド製法で袋モカのローファーを作成してみた〜その壱

先日からチャレンジしていた“袋モカ”・・・。

“逆吊りモカ”とも言われておりますが、なにやらこちらの文言の方がネット情報が多かったようなので、ここからは“袋モカ”で統一していこうかな、と・・・。

と、早速“つり込み”作業へ・・・。
袋モカローファー@.jpg

まずは、ザックリと8〜9箇所で仮止めし、全体のバランスをチェックします。

袋モカローファーA.jpg

見えにくいですが、底面に書かれたエッジの当たりを参考にしていきます。

で、それぞれの釘の間を更に細かくまとめていき・・・、
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サイドは楽ですが、トウ部のアールがキツイところは、ちと骨が折れますな・・。

袋モカローファーC.jpg

なんとか、全体をまとめて・・・、

袋モカローファーD.jpg

両足のつり込みが完了・・・。

今回は踵にも心材を入れたいので、ライナーも付けて、

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通常のつり込み靴同様、しっかり踵をホールドできるようにします。

踵の本つり込みが完了後一晩寝かし(芯材を固める為)、3oのミッドソールを糊で仮止めし、

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その後、一旦木型を抜いてマッケイ縫いを掛けます。
通常のつり込み靴のマッケイと異なり、靴の内部が丸見えですので、超楽ちん〜!

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つま先部分もノンストレスで縫えますよ〜っ!

マッケイ縫いが完了後、本体のモカラインを綺麗に切りそろえます。
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ははっ〜(笑)!この状態はなんだか笑えますな・・。

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でもって、予め縫い穴を開けておいたモカ部分の位置を調整し、7~8か所を釘で仮止めしながら・・・、

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掬い縫いへと・・・。

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この後、5oの本底を付け、更に出し縫いを掛けていき、いわゆる“ブラックラピド製法”で仕上げる予定です。

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マッケイ縫いが簡単で短時間で終わることを考えると、ローファー等はこちらの方が良いかも・・・。

次回、“その弐”で底+ヒール付け、更には履き心地等も含めご紹介していきたいと思います。
posted by tomo at 17:02| Comment(0) | オーダー及び靴のこと

2018年05月20日

女子だって手縫い靴を履きたいんですっ!

今回で5足目のOさん・・・。

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前作で手縫いのアンクルブーツ(アウトステッチ製法)を作成後、すっかり手縫いにハマってしまい、いよいよマッケイに挑戦です。

Oさんフルブローグ@.jpg

取り敢えず、こちらは仮履き・・。
ブローグ(親子穴やギザ抜き)も今回初めてなので、仮履きからしっかりと入れております。

そして、いよいよ本チャンへ・・・。

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漉き機で、アッパーを漉いて・・・、

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タンニン革を使っておりますが、ウイングチップのラインはヘリ返しをしております。
なかなか、手を掛けておりますね〜。

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いい感じに仕上がりました。
タンニンの革でもヘリ返しにすると、何となく“柔らかい”感じがして、磨きとはまた違った印象になります。

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メダリオンも自分でデザインを考えたようです。

OさんフルブローグF.jpg

ベロの部分は、赤茶の革で“パイピング”を施し、ワンポイントのアクセントに・・・。

流石、5足目ともなると、初めての事にもどんどん果敢にチャレンジしていきますな。

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5oの床革で踵芯を作り・・、

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踵の本つり込み・・・・、


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更には先芯を入れて、トウの本つり込み・・・、

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ということで、吊り込み完了〜!
ここまでは、もう手馴れた感じですね・・。

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こちらは3o厚のベンズ革にマッケイ縫いを掛けているところ・・・。

先っぽになかなか手が届かず、やや苦戦を強いられておりますが・・・、

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最終的に本底、ヒールを取り付け・・・、

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完成〜!

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フルブローグでマッケイ製法の、メンズライクな靴となりました。

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またガシガシ履いてあげてくださいな。
posted by tomo at 12:40| Comment(0) | 工房及び教室のこと

2018年05月14日

Aさん追っかけ記録A(ノルウィージャンブーツ編)〜今更ながら、実はこの人凄い人なんです・・・の巻

いつも寡黙に、そして粛々と作業をすすめるAさん・・・。
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ノルウィージャンウエルト製法・エンジニアブーツの続きです。
※因みに前回のその@はこちら⇒http://sakaiworks.sblo.jp/archives/20180315-1.html

前回は中底の加工まででしたが、

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いつの間にやらトウパフの仕上げ迄来て、つり込みをサクッと終えてしまいました。

ATさんブーツJ.jpg

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早っ!!

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モカの手縫いも、初めてとは思えぬクオリティ・・・。

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いよいよ掬い縫いですが、これまた今回初めてのチェーンステッチ仕様で・・・。

“掬い縫い”も“出し縫い”も、通常一本の糸の両端に針をそれぞれ付けて縫っていくのですが、チェーンステッチにすると、更にもう一本糸が必要になるので・・・・、

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もう、てんやわんや状態・・・。

いったい、どの糸を引っ張ればいいのか・・・、しょっちゅう見失うのです。


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しかし、そんな些細なことには一切怯むことの無い、和製“ジャック・バウアー”・・。
※なぜジャック・バウアーなのかは1年前のこちらの記事をご参照ください。
http://sakaiworks.sblo.jp/archives/20170410-1.html

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お〜、お見事っ!!

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更に、休むことなくミッドソールとの出し縫いへと取り掛かります。

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お〜、早すぎて、手が・・・・。

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またもやお見事〜。

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ということで、完成っす!

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まさに職人技っ!

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それもその筈・・・、実はAさん、なっなんと先月放送された『和風総本家』にガッツリ出てましたよ。
しかも、2時間スペシャルのほぼメインで・・・。

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いや、これはAさんじゃないですよ。豆助ですから・・・。
つぶらな瞳が、似てなくもないですが・・。

ニューヨークで活躍する、世界的タップダンサーが使っているタップシューズは、実はこの人が作っているそうです。
posted by tomo at 10:54| Comment(0) | 生徒さん追っかけ記録

2018年05月11日

一足目のストラップシューズが完成〜!

先日、モカシンの型紙講座で、いわゆる単純な“インディアンモカシン”ではなく、“袋モカ”(もしくは“逆吊りモカ”)をやってみたい、という生徒さんがいらしたのですが、正直私も実際にやったことが無かったのでやってみることに・・・。

袋モカ試作@.jpg

靴づくりを始めるにあたり、学校やいくつかの教室へ通いましたが、これに関してはどこも教えてくれなかったので、色々と調べて、やっとここまで・・・。

デザインに拘りが無ければ、インディアンモカシンで十分ですし、ローファーやスリッポン、デッキシューズ等つり込み式でも同じようなスタイルで作成可能なので、敢えてこの方法でやらなくてもいいのですが(実際市場に出回っているものも少ない様に思われます。)、やはり中底が無い分“返り”が良い靴であることは確かなので、一度しっかりと作ってみようかな、と・・・。

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あと、作れない靴がある、というのも悔しいですから・・・。



と、普段の底縫いとは違う“掬い縫い”をしたせいか・・・、
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“ポッキっ!”と・・・。

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・・・・・。

今年のNHKは、“ふぎょぎょっ!”と、この“やってまったっ!”で流行語大賞を狙っているに違いない、と思う今日この頃・・・。



さてこちらは、昨年秋から初めて靴作りにチャレンジしているAさん・・。

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まずは仮履き作りで、肩を温めつつ・・、

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いよいよ本番へと突入。

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初めての吊り込みでやや苦戦するも・・。

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変な皺も出ず、綺麗にしあがりました。
ミシンステッチも、丁寧ですね。

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ビルケンの底材を削り廻し・・・、

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木型を抜いて・・・、

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完成〜!

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可愛らしい、ストラップシューズに仕上がりました。

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さあ、Aさん、次はどんな靴にチャレンジするのかな・・。

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posted by tomo at 14:02| Comment(0) | 工房及び教室のこと

2018年05月08日

新木型2足目はモンクでA

前回はアッパーの組み立て迄でしたが・・・、

諸々すっ飛ばして、いきなり“出し縫い”です。

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今回は通常使っているフトン針の替わりに、先日入手した“イノシシの毛”を使ってみることに・・・。

前作迄は4oピッチと少し粗目で進めておりましたが、今回は持っている車ゴテのピッチ13(1インチで13目なので間隔としては2o位でしょうか・・・)で縫うので、フトン針では厳しいかな・・・と。

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また、久しぶりに“ヒドゥンチャネル”もやってみようかと・・・。

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やはり、こういう繊細な作業は間を開けると腕が落ちますからね・・・・、毎回とは言わないまでも定期的にやっておかないと・・・。

ただ・・・、やはり細かいピッチは、

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長いっ! そして、疲れるっ!

でも、楽しいっす!!

因みに、黄茶のウエルトなのになぜ糸が黒いかというと、単純に他の色が切れてしまい今黒しかなかったので・・・。次、浅草で買ってこないと・・。

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ということで、ウエルトも濃茶に塗り替えました。

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ヒールも取り付け、いよいよ染色へ・・・。

まずは、ベースとなる“黄茶”を使います。

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主にはクロスを使って色を入れていきますが、レベルソ仕立てのところなどは指では色が入らないので、一部筆や刷毛を使ってます。

今回もいわゆる“ムラ感”を出したいので、

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ザックリとこんな感じで・・・。

その後、赤系の染料を加えて・・・、

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スフマート、スフマート・・・・。

更に、トウとウエルト廻りには黒を加え、これまで以上にコントラストをしっかり出すよう心掛けてみました。

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以前と比べ、スピードもかなり上がってきました。
最初の頃は3〜4日位掛け、色味を見ながら時間をおいて色を重ねていましたが、何となく要領が分かってきたせいか、今回は一発で一気に・・・。

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右の試作の時は、最後の黒をビビりながら入れていた為、余りメリハリが出ておりませんでしたが、まずまずかな・・・・。

イメージとしては以前訪れたことのある、ロシア・サンクトペテルブルグにあるエカテリーナ宮殿・『琥珀の間』。

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どうかな・・・。琥珀っぽいかな・・・・。

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ということで、完成〜!

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これで暫く履いてみて、木型のデザインを再度決めていきたいと思います。

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posted by tomo at 17:31| Comment(0) | オーダー及び靴のこと