2017年11月27日

自宅で作る人たち〜その弐(2代目誕生!!)

靴づくりを始めて1年チョットのSさん・・・。

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現在3足目で、彼女さんのパンプスを作成中。

・・・のはずでしたが、先日の教室でいきなり持って来られたのがこちら・・。

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ご自分で木型を購入し、その木型に合わせたアッパーがいつの間にか完成・・・。

2足目を作成する時に、
“型紙づくりから覚えたいっ!!”
ということだったので、確かに一度ひと通りお教えはしましたが・・・。

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自宅でいきなりここまで仕上げてくるとは・・・。

型紙づくりって、木型からマスターゲージを採って、更に“展開”をして、その上作る靴によって色々とルールがあるので何回か繰り返すことでやっとこさ覚えたような気がするんですけど・・・、私は・・・。


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しかも教えた覚えの無い、チェーンステッチまでやってる〜っ!

ネットで探してトライしてみたそうな・・・。


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革や底材、はたまた押し縁といった材料は勿論のこと、吊り込み作業に必要な、ワニ、釘、糊等の道具類も全て浅草で購入してきたようです。

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そう、前ブログでご紹介したSさん(別のSさん)が抜けた今、当工房で一番熱い男なんですっ!


どれくらい熱いかというと・・・・、
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Eテレでやってる“香川照之の昆虫すごいぜ!”のカマキリ先生くらいだと思ってください。


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流石に底材を削る“グラインダー”までは購入できなかったようなので、

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削り作業と、

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最後の仕上げ(中敷き作成)位ですかね・・・、教室で進めてたのは・・・。

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ということで、完成〜!

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三足目でひとりでここまで仕上げるてくるのは流石です。

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さてSさん、教室で今進めているパンプスは、12月の彼女の誕生日に何とか間に合わせるべく奮闘中っ!なのですが・・・、昨日の段階での現状がこちらっ!・・。

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カマキリ先生.jpg

間に合うのかっ!!

※因みに『昆虫すごいぜ!』のこれまでの再放送、及び初の海外ロケ編は年末年始に放送決定!
http://www.nhk.or.jp/school/sugoize/
posted by tomo at 10:27| Comment(0) | 工房及び教室のこと

2017年11月18日

自宅で作る人たち〜その壱

当教室では、何足か靴やカバンを完成させた後一度退会し、暫くしてからまた復活する、という生徒さんが何人かいらっしゃいます。

何種類かのデザインのモノを作り上げ、ある程度欲求が満たされると一旦退会するものの、暫くすると・・、

“また新しい何かを作ってみたいっ!”

とか、

“更に新しい技術や知識を得たいっ!”

となるようです・・。

こちらのSさんもそのお一人で、先日2度目の退会をされました。

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で、退会後ひと月程してから送られてきたメール&写真がこちら・・。

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ゼロからご自宅で仕上げた靴のようです。

ハンドソーン&マッケイ縫いだそう・・・。

木型の補正や型紙づくりも含め大体をマスターしたSさん・・・、流石です。

本底やヒールもグラインダーを使わず、全て手作業で行ったみたいですね。

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趣味でも真面目に取り組めば、ご自宅でここまで出来るようになるんですね〜。

Sさん曰く、

“また暫くしたら次はブーツを作ってみたいので、その時はよろしくお願いします。”

とのこと・・・。

Sさん、3度目の入会、またお待ちしておりますよ〜!
posted by tomo at 17:49| Comment(0) | 工房及び教室のこと

2017年11月13日

Kさん追っかけ記録B(外羽根編)〜見事な手染めで高級感がグッと増すっ!の巻

Kさん追っかけ記録の続きです。

※追っかけ記録@はこちら⇒http://sakaiworks.sblo.jp/archives/20171001-1.html
※追っかけ記録Aはこちら⇒http://sakaiworks.sblo.jp/archives/20171017-1.html

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出し縫いを終え、ヒールの積み上げ作業・・・。
3枚程積み上げ、“アゴ”を落としバランスをチェックしています。

本来は、最後に化粧ヒールを取り付けて、完成〜!!
となるのですが、今回Kさんは革の“手染め”にも挑戦です。

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最初は“オフホワイト”だったヌメ革も、長い行程を経て、ちょっと濃いめの“アイボリー”っぽくなってしまいましたね・・・。

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まず最初は下地の色入れで、明るい“黄土色系”の染料を馴染ませていきます。

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一度に色を入れるのではなく、何度も何度も色を入れていく感じです。

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塗った直後、染料の水気が入っている時の色合いと、乾燥時の色合いはまた微妙に異なるので、色を入れては乾燥を挟む、という行程を繰り返し丁寧に進めていきます。

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トウキャップについては黒に近い“濃茶”にするようですね。

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また、ベロ部分や羽根・履き口部分についてはその中間色を入れ、いい感じのグラデーションになってきました。

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最後にヒール部分を仕上げていきます。

ただ、染料だけですといわゆる“ツヤ”が出ませんので・・、

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最後はトウキャップに黒の“ポリッシュ”を使い、仕上げの鏡面磨きを施し・・・、


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完成〜!

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初めてのハンドソーンでしたが、なかなかの完成度です。

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おぉ〜、顔が映ってる・・・。

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明日、早速会社へ履いて行かれるそうな・・。

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Kさん、次足もハンドソーンに再チャレンジです。
posted by tomo at 09:48| Comment(0) | 生徒さん追っかけ記録

2017年11月07日

Sさん追っかけ記録A(ダービー編)〜ソールはリッジウェイじゃないと嫌なんですっっ!!の巻

3か月ぶりにご登場のSさん・・・・。
追っかけ記録@はこちら⇒http://sakaiworks.sblo.jp/archives/20170811-1.html

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前回は踵の吊り込みで起こりがちな、いわゆる“隙間問題”を無事解決し、次はトウ部の吊り込みです。

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ライナーをいい感じで吊り込み・・・、

その後、写真を撮り忘れましたが、アッパーも問題なく、5足目の貫禄で仕上げてましたよ。

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で、マッケイの出し縫いを掛ける、ミッドソールを合わせているところ・・・。

縫いを掛けてからソールを切り廻して整えていく方法もありますが、慣れていない場合、包丁やグラインダーでアッパーを傷つけてしまう恐れがあります。
今回は初めてということもありますので、安全策として先に形を整えてから縫いを掛けた方が無難でしょう。

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ということで、この段階で既に色も入れ、ある程度コバの磨きも掛けてあります。

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で、その後“打ち込み錐”を使って出し縫いの穴を開けていきます。

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手縫い初体験のSさん、ついにチャンを使った糸作り・・・。

今まで手縫い体験者の生徒さん達が、皆口を揃えて嫌がっていた意味がようやく分かった模様・・。

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で特殊な針を使って、出し縫いへ・・・。

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先っぽへ指が届かず、ちと苦戦・・・。
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指と首が攣りそう・・・。

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そして、最後にアウトソールを貼り付け、最後はグラインダーで削り廻していきます。

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今回のソールは、こちらのリッジウェイソール・・・。

いつもの浅草のお店には置いていなかったので、これまでのvibramやダイナイトソールをお薦めしましたが、

“今回はなにがなんでもリッジウェイっっ〜!!”

と譲らないSさん・・・。

ダイナイトと比べグリップ力が高く、見た目もボリューミーになるようで、若干費用は掛かるものの、コアなファンが多いようです。



後日、たまたま近所のシウトウさんに一足分だけ埋もれていたのを偶然発見っ!

お店の棚の最下段、誇りにまみれたまさに“余り物状態”で似たようなソールが複数あったのですが、お店のおばちゃん曰く、

“本物はこれ一足だけですね・・・。”

と、一足分だけ渡してくれました・・・。

ニセモノも置いておくのかよっ!

※本物は中央・ひし形の中になぜか<94%>と描いてます・・・。意味は不明ですが・・。


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ということで、完成〜!

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ソール&ヒールのサイズがチョット大きかったのが残念ですが、まあ、目立たないから大丈夫ですよ。


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Sさん、6足目はついにハンドソーンウエルトに挑戦です。
posted by tomo at 11:57| Comment(0) | 生徒さん追っかけ記録

2017年11月02日

Yさん追っかけ記録@(外羽根編)〜いよいよ自分以外の靴を作る!の巻

7足目のYさん・・・。

今回はついにご自身以外の靴を作ります。

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足の採寸方法をしっかりとマスターし、家でご子息の足の採寸を済ませたうえで、中古の専用木型を購入・・。マモルさんで¥3,000位だった模様・・。

ご自身の足と異なり、ご子息はかなり甲が薄めのようなので、既存の木型を補正していきます。

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下の木型写真からもお分かりの通りサイズ表示が外国仕様(アメリカスタイル?)の木型のようで、マイナスの補正をしていきます。

まずは上写真左足のマジックで描かれた甲部分をグラインダー及び木やすりで削り、数値を合わせていきます。

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右足の方(写真手前)を先に削っておりますが、この角度から見るとその違いがお分かりになると思います。

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削り終えた木型を基にマスターゲージを作成していき、型紙もご自身で作成・・・。

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これまでの6足分の経験を活かし、ほぼ自力で完成させていきました。

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今回は、シンプルに外羽根のデザインで進めるみたいですね・・。

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吊り込み風景・・・。

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仮履きをサクッと仕上げ、実際にご子息に足入れをしていただいたところ、甲部の抑えはしっかりと効いていて問題は無さそうなんですが、歩いてみると“若干小指があたる”とのご指摘があったようです。

採寸時のデータを基に、甲部だけでなく底面も少し削っていたのですが、少し削りが過ぎたようです。

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ということで、今度はプラスの補正を、ロウを使って行っていきます。

補正後の木型で再度吊り込みをし直したものを試着していただいたところ、問題なさそうなので、いよいよ本番へと突入です。

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少し光沢のある、キャメルのタンニンレザーを使って、吊り込み作業へ・・・。

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シンプルなミシン縫いだけでなく、今回は手縫いステッチやビーディング等、新しい小技も入れ込み、愉しみながら進めているみたいですね。

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と、ここで、今までにないハプニングがっ!!

ホワイトペーストを使い踵芯を入れ込み、本吊り込みをして暫くすると、なんと薄っすらとシミが・・・。

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う〜っ!水気をしっかりと拭き取らないとこのようにシミが浮き出てくる革もあるんですっ!

薄手のタンニン等デリケートな革や色合いにもよるのですが、こういった革の場合は細心の注意を払わないと・・・。

ここまで、万事順調に進んできたYさん・・・、ここで少しモチベーションが落ちてしまいましたが・・・、


翌日、確認しましたところ、

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大丈夫、単なる水によるシミだったようで、なんとか消えてくれましたよ。

ヨカッタ、ヨカッタ・・・・。

ただ、ホワイトペーストが溶け出した水がしみ込んだりすると、シミが消えない場合もありますので、今後も要注意です。

経験値を積んでも、色々なトラブルがあるものですな・・。
posted by tomo at 12:17| Comment(0) | 生徒さん追っかけ記録