2017年10月27日

Aさん2度目のハンドソーンではドラマは起こらず・・・。

3足目のAさん・・。

前作ハンドソーン・ウエルト作成時の模様を、ドラマ『24』風にアレンジし、好評??を博したわけですが・・。
※そのブログがこちら⇒http://sakaiworks.sblo.jp/archives/20170410-1.html

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3足目もハンドソーンですが、今回は型紙づくりからご自身で行っております。
マスターゲージ作りから展開まで、全てご自分で・・・。

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今作は2アイレットで、ヨーロピアンな感じ・・・。

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取り敢えず、仮履き作成・・・・、前作同様ブローグ(穴飾り)がお好きのようですな・・・。

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新しい木型の為か、当初は甲の皺がなかなか消えず苦戦しておりましたが、

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流石、3足目ともなると、サクッと仕上げてきました。

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ということで、早速本靴へと突入・・・・。

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ギザ抜きがちょっと五月蠅いような気がするような、しないような・・・。

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6o程の中底もご自身でご用意されてきました。

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先芯も、溶剤系ではなく床でトウパフを作り、2足目とはいえ手は抜きません。

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掬い縫いもサクッと仕上げ・・・、

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中ものコルクと革シャンクも入れ込み〜の・・・、

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ヒドゥンチャネルもプロの技・・・、上手いですね〜。

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ということで、完成〜!

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今回は、ドラマティックな展開等は全くなく・・・、

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全く持って順調に仕上がってしまいました・・・、しまいましたってことは無いか・・。


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というか、正直前回のような“ドラマ風”って結構疲れるんっすよね〜。
写真一つ一つの撮影時の時間も調べないといけないし・・・。

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ということで、当工房のドラマ『24』はファーストシーズンの第一話で終了ということで・・・。

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また忘れた頃に、復活するかもしれませんが・・・。

因みに当教室の“ジャック・バウアー”、次は鞄を作られるそうです。
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2017年10月22日

1.5人前を作る・・・、というか作らせてしまう・・。

今年春から新たに靴づくりをスタートされたNさん。

以前、銀座にある某カバン教室でカバン作りをされていたようで、包丁の扱いやミシン使い等はかなりお上手・・・。

それより驚いたのは、こちらのノート・・・。

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凄い・・・。写真入りで上手くまとめられています。

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これも出版したら売れそうだな・・・。


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ということで、早速チャッカブーツを作成していきます。

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要領よく進んでいき、いよいよ吊り込みへ・・。
こちらはカバン作りでは無い作業故、当然初めてということで、若干の戸惑いもありましたが・・・、

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いい感じに仕上がりました。

Nさん、足長は23.0ですがBP数値(足囲)がかなり高めで、靴にはいつもお困りとのこと・・。

因みに日本のJIS規格ではひとつの足長に対し、足囲がA⇒B⇒C⇒D⇒E⇒EE⇒EEE⇒EEEE⇒F⇒Gと10段階に分かれております。※女性の場合はEEEEまでの8段階です。

一般的にお店で買う場合、どうしても平均値のモノ(DからEE位でしょうか)しか置いておらず、取り寄せとなってしまうケースが多いかと思います。
お店の方も、滅多に出ないAとかF・Gなどは在庫になるので抱えたくないというのが本音でしょう。

足長だけで19.5p~27.0pの16パターン、更に足囲迄揃えるとなると、A~EEEEで8パターン・・・。
つまり、たったひとつのデザインの靴を隈なくそろえる為には、16x8=128足の靴が必要になるわけで、そりゃ置いてないわけです。
というか、そもそもメーカーさんも多分そこまで品揃えをしていないでしょう。

そこで、Nさんの足ですが、例えば左足で診てみると、足長228oで、足囲が256o・・。
足長から、木型サイズは23.0でしょうか・・・。
で、23.0でのJIS規格表を見てみると最も太いEEEEが246oとなっており、対応しきれていないことが分かります。

今回はチャッカブーツですので、足入れを良くする為木型サイズを敢えて23.5にしておりますが、23.5でもEEEEでの足囲は249oでまだ足りていない状況です。

つまり、Nさんがお店で一般的な靴を購入する場合、どうしてもBPサイズに合わせざるを得ず、JIS規格表だけでみるならば26.0のEEにする必要があり、足長23.0に対し6段階も上の靴になってしまいます。
すると歩行時に踵が付いて来ず(ホールド出来ず)、また後部足長(踵からBPまでの長さ)も合っていないため、“靴の中で足が遊ぶ”といった状況になってしまうというわけです。

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ということで、かなりガッツリの肉付けです。
でも、Nさんだけでなく、これくらいの木型補正は稀にやっていますので、極めて珍しいということでもないのですが・・。

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最後に底材を削り廻し、ヒールも取り付け・・・、

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完成〜!

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と、最後に喜んで木型を抜いた時・・・・・、嫌な汗が・・・・。

左右の木型のサイズが明らかに異なることと、右足だけ踵部に付けるプラスチックのブーツキーパーが付いていないことが判明・・・。

も、もしかして、右足の木型補正はまだ完了していなかったのでは・・・。

う〜、やってしまった・・・。
右足に関しては、ある程度まで肉付けは行っていたものの、多分途中でほかの作業に取り掛かってしまい、そのまま気付かずに置いてあったもので吊り込みを始めてしまったようです。

左右ともに足入れをしたNさんから、

“大丈夫、チョット右の方がキツメだけどちゃんと履けますよ〜”

と言っていただきましたが、数値的にチョットでは無いと思い、取り敢えずはお持ち帰りいただき暫く履いていただいたところ、

“やっぱり、暫く歩くとかなりきついです。”

と・・・。まあ、そうでしょう、それ位数値が違っていましたので・・・。

いうことで、お詫びの上こちらで作成し直します、とお伝えしたところ、

“復習も兼ねたいので、自分でもう一度作ってみたいです。”

と・・・。

う〜、Nさんホントにスミマセンっ!!

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ということで1.5人前を作らせてしまい、先日無事に完成いたしました。

本来は8月末に完成していたのに・・・・。Nさん、本当にゴメンナサイっ!

懲りずに昨日からはまた新たなデザインで2足目へ突入。

次は失敗しませんので・・・。
posted by tomo at 13:17| Comment(0) | 工房及び教室のこと

2017年10月17日

Kさん追っかけ記録A(外羽根編)〜アッパーの色がどんどん・・・・の巻

ここ数日の長雨で一気に冬へと季節替わりした感がありますが、こんな日に食べたくなるのが“湯豆腐”。

そんな時にはスーパーのお豆腐ではなく、こちらがお薦め・・・。

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こちら、ご近所にある“樋口豆腐店”さん・・・。
なにやら昨年の“全国豆腐品評会”の絹ごし部門で4位に輝いた、“特選絹ごし とうふ想(そう)”・・。

もう、絶品っす!

ポン酢もよいのですが、ここは豆腐の味を十分堪能・・。粗塩をちょろっと掛けながら、熱燗でキュッと・・・。

至福のひと時をどうぞ・・・。



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と、昨晩の余韻はさておき早速Kさん追っかけ記録へ・・。
追っかけ記録@はこちら⇒http://sakaiworks.sblo.jp/archives/20171001-1.html

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吊り込みが終わり、掬い縫いへと突入しているようです。

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初めての割には、針も折ることなく、無事片足を終え・・・、

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両足完了!と・・・。

う〜、お豆腐のように滑らかだったヌメ革が、どんどん変色していってる・・・。

まあ、しょうがないですね・・・。

色が入っていないナチュラルなヌメ革は、かなり気を付けていてもどうしてもこうなりがちです・・。
※吊り込みの際、道具のワニは鉄でできており、吊り込み時手汗が媒体となりサビが革に付着してしまったり、掬い縫いの時はチャンの粘りで汚れが付いてしまうと考えられます。

まあ、最後に色を入れる予定なのであまり気にせず進めていきましょうっ!

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残ったウエルトで踵部分に巻く“鉢巻き”の下ごしらえ・・。

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いい感じです。

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“中もの”のコルク(3o)とベンズ(革)のシャンクを入れ込み・・、

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本底を固定していきます。

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そして、今度は“出し縫い”です。

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ピッチ細かめでで、地道な作業はまだまだ続きます。

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次回、最終回は、いよいよこの靴に色を入れていきます。

大変だけど、愉しみ〜。
posted by tomo at 13:16| Comment(0) | 生徒さん追っかけ記録

2017年10月13日

この秋、小粋なパリジャンを目指して

6月に植えたバジル・パクチーが7月〜8月に急成長し、“バジル料理とパクチー料理の無限ループ”に陥った旨以前書きましたが・・・、
今年は8月の日照時間が短かったせいか、意外と早くに無限ループから抜け出てしまいました。

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で、こちらは同時に植えた“ディル”・・・。他と比べ成長が遅く心配しておりましたが、出遅れることひと月・・・、

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ここにきて急激に成長を見せ、最近はディル地獄に陥っております。

ここ数週間・・・、サーモンのマリネやソテー、あとポテサラが続いている今日この頃・・・。


さて、3足目のSさんです。

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今回作る靴はパリのシューズブランド、SOLOVIEREのMATTHIEUという靴だそう・・・。

初めて聞きました・・・。

Sさん、いったいどこでこんな情報を仕入れてくるのでしょうか・・・。

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通常の靴とはかなり感じが違うため、型紙づくりも試行錯誤しながらとなりましたが、こんな感じで進めてみることに・・・。

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フィッティングで、紐を通すいわゆる“羽根”部分の面積が少し小さいようなので、本番では若干幅を広げ、且つ紐穴の位置を調整し、本番へと入ることに・・・。

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今回の革は、同じクラスのKさんが購入してきた革・・・。色合いがお気に召されたようで、Kさんから¥30/dsで買い取ってました。

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オリジナル同様、ダブルステッチにしたみたいですね。

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吊り込み作業・・・。ワニで引っ張ればいくらでも伸びてくる構造なので、“良い頃合い”というのを見極めて革を引く必要があるようです。

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そういう意味では、通常の靴とはまた違った別の難しさがあるような気がします。

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全体のシルエットは“クタッ”とした感じの靴ではありますが、一応“踵芯”も“先芯”もちゃんと入っているようです。

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底材は、Sさん大のお気に入り、“ダイナイトソール”をまたもや使用・・・。3足ともです・・。


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よっぽど好きなのね・・・。

最後に中敷きを入れて・・、

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かんせいー!

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紐を解くとこんな感じ・・・、脱ぎ履きは楽そうですね・・。

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Sさん、この靴でこの秋、小粋なパリジャンを目指します。
posted by tomo at 12:56| Comment(0) | 工房及び教室のこと

2017年10月10日

Kくん型紙づくりC(ローファー編)〜その壱

靴専科の<基礎コース>を順調に終え、いよいよ<応用コースT>へと入ったKくん・・・。

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<応用コースT>では、まずはローファーを作っていきます。

サンプルにしているのは、普段ご自身が履いてきているこちらの靴を参考にするみたいです。

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これまで作ってきた外羽根や内羽根、いわゆる羽根モノは紐である程度微調整が利くのに対し、ローファーやパンプス等は調整するものがない為、より木型や型紙づくりに“精度”が求められます。

例えば、木型補正においてはBP数値についてローファーの場合、羽根モノの数値からマイナス5~10mm程に設定し、より甲部の抑えを利かせるようにいたします。

で、早速型紙づくりへ・・・。

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これまでの靴同様、木型の中心線から外側(小指側)と内側(親指側)に分けてまずは型取りをしていき、それらを基に“マスターゲージ”を作成していきます。

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写真の青い線は外側の面を、赤い線は内側の面を表し、それらを統一した中心線に合わせ一枚のマスターゲージとして使用していきます。

“より精度が求められる靴”と聞いて、これまで以上に慎重に進めるKくん・・・。

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同じ作業を何度も繰り返し、マスターゲージがどんどん増えていきますね・・。

でも、とてもいいことです。なんでもそうなんですが、同じ作業を何度も何度も繰り返すことが成長への近道ですから・・・。

そしてそのゲージを使い、まずは“チェックパターン”を作ります。

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このチェックパターンで、今度は踵部のホールドをより良くする為の行程を経、その数値を反映させた後“展開”することにより最終的なパターンの完成となります。

また、今回は初めて“モカ”の手縫いにも挑戦します。
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モカラインを描いているところ・・・。

その木型のモカラインにもよりますが、概ねこんな感じでしょうか・・。

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この絵は木型を真正面から見た絵ですが、内側から自然に下りてきて〜センター付近では水平をキープ(もしくは少し山成りのラインに)し、小指側にまた自然に下りていくようなイメージです。

勿論、正面だけでなく上や横からもラインをチェックしてください。

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最後に、清書して・・・、

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展開図の完成となります。
その展開図から型紙を作り、いよいよ裁断へと突入していきます。
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おっ!踵をシームレスにしようとしている・・・。
何事にも好奇心旺盛なKくんですが・・・・、果たし上手く吊り込めるのか・・・?

次回乞うご期待ですっ!
posted by tomo at 14:22| Comment(0) | 靴専科・型紙づくり

2017年10月01日

Kさん追っかけ記録@(外羽根編)〜いよいよハンドソーンウエルト製法にチャレンジっ!の巻

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3足目のKさん・・・。
初足の圧着、2足目のマッケイ製法、でもって今回、遂にハンドソーンへチャレンジ・・・。
着実にレベルアップしてきています。

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ご自身で用意されたヌメ革を使い、まずは縫製作業・・。

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シンプルな外羽根でストレートチップのデザインで進めています。

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ここからは中底作りの作業へ・・・。

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これまでにはない包丁使いで、チョット緊張気味・・。

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この様に木型に打ち付けた状態で、5o以上ある厚い革を“切り回し”ていくには、包丁の角度や“裏包丁”といった技術で慎重に進めていかなければなりません。

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更には“掬い縫い”の為の下穴を、掬い針で開けていく作業・・・・。

包丁だけでなく、この“針”も市販の状態では使えないため、自分である程度砥いでから使用していきます。

この“砥ぎ”が甘いと、なかなか厚い革に針が入っていかない為、ついつい力が入りすぎて針が折れてしまいますし(この場合は針の根本で折れるケースが多いです。)、また“砥ぎ”が過ぎると、針そのものが細く(弱く)なってしまうため、やはり途中で折れて(この場合は針先付近が多いです。)しまうという・・・。

“いいころ合い”ってのが重要なわけですね・・。

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ここからは吊り込み作業へ・・・。

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今回はハンドソーン製法ですので、踵芯・先芯だけでなく“サイド芯”も入れ、この靴がしっかりと30年持つように・・・。

靴の両サイドからチョロッと出ているのが“サイド芯”で、今回はアッパーと同じ2oのヌメ革を使っております。

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この後、トウパフ(先芯)を入れ、トウの吊り込みを終えてからいよいよ、ウエルトを巻いて“掬い縫い”へと突入していきます。

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さあ、Kさんは針を何回折って、糸を何回切ってしまうのでしょうか・・・。
次回、乞うご期待っ!
posted by tomo at 15:22| Comment(0) | 生徒さん追っかけ記録