2017年03月24日

アウトステッチの踵は要注意!

日曜クラスのOさん作成のアンクルブーツ・・・。

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前作から“手縫い靴”がお気に召されたらしく、今作も“アウトステッチ”で進めることに・・。

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因みにアッパー型紙はこんな感じに・・・。

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“アウトステッチ”や“ノルウィージャン製法”で底付けするときに注意が必要なのは、写真の矢印部分の型紙です。

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これは木型踵部の写真ですが、通常のつり込みは青線で描かれたラインのように底面へと革を引っ張ります。しかしアウトステッチ等の場合は、一旦つり込み後、赤線のように外側へめくり上げる形になります。

で型紙はどうするかというと・・・、

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このようにつり込みシロの形を変えてあげる必要があります。

この処理を忘れてしまうと、手縫いを施す際ミッドソールにしっかりと付かず、浮いてしまったりするので注意が必要ですね。

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因みにアウトステッチの場合、このように事前にソールに穴あけをすることもできるので握力に自信のない女子の方でも、比較的容易に“手縫い靴”で進めることが可能です。

ということで完成〜!

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ステッチも綺麗・・。

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踵もしっかり縫えてますね。

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Oさん、4足目はどんな靴になるのかな?



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2017年03月23日

Mさん追っかけ記録@(サイドゴアブーツ編)〜クリッピングから底付けまで全て手作りにコダワルっの巻

自分の靴(セメント)⇒奥さんの靴(マッケイ)⇒再度自分の靴(マッケイ)、という流れで3足目のMさん・・・。

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今回はサイドゴアブーツをマッケイで作成予定。

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甲部のクリッピングに関しては、業者さんに頼むのが通例ですが、

“自分でできるものなら是非やってみたいっ!”

と、好奇心旺盛のMさん・・・、クリッピングも自分の手で綺麗に仕上げてきました。

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アッパー、ライナー、とサイドのゴム部分を縫い合わせ・・、

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吊り込み作業へ・・。

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三足目ということもあり、手際よく進めていきます。

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前作で、奥様の“内羽根”を始めて手縫い(マッケイ)で仕上げたところ、とても評判が良かったらしく、今作の自分の靴も是非マッケイで・・・、ということで、

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3oのレザーミッドソールを切り出しているところ・・。

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銀を掻いて加工をします。

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ノリで仮止めし、打ち込みキリでマッケイ縫いの穴を開けていきます。

トコトン“手作り”にコダワルMさん・・・、次回“完成編”で近日改めてご登場予定です。
posted by tomo at 19:50| Comment(0) | 生徒さん追っかけ記録

2017年03月21日

開花宣言!・・でロングブーツが完成〜!

歴6年、いよいよベテランの域に入ってきたMさん・・・。

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ご自身のみならず、奥様や、はたまた奥様のお友達への靴を次々と量産中です。

今回は奥様への3足目となるロングブーツを作成中・・・。
ロングブーツは“足”だけではなく、いわゆるひざ下の“脚”も採寸が必要となるためデータを採取させていただきました。

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なにやらハートマークがいっぱいですが個人情報保護の観点から付けておりますのでお気になさらずに・・・。

女性はね・・・、こういう数値にはとても敏感ですから・・・。

で、こちらがアッパーの型紙・・・。

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今回は奥様が選んだという“ヌバック素材”を使っていくことに・・・。
甲部はクリッピングで癖付けする感じですね。

でもって、こっちがライナーの型紙・・。
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もうベテランさんなので、今回は製作過程は端折っちゃいまして、

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吊り込み完了〜。

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これまでの靴と少し違うところは、バックファスナー仕様で踵まで開けられるように、

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踵芯はこんな感じに・・。

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でもって、完成〜!

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実は昨年の今頃から製作に取り掛かかり、今冬には間に合わせる予定だったのですが、昨年夏に急遽アメリカ出張が入ってしまったようで、3〜4か月遅れでの完成と相成りました。

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本日、遂に桜の開花宣言が出されましたが・・・、

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まだ肌寒いですから、せめて花見の時位までは少しでも履いてあげてくださいっ!
posted by tomo at 13:51| Comment(0) | 工房及び教室のこと

2017年03月14日

靴づくりの基本@〜革の裁断編

初心者の方に靴を作っていただくために、教室では段階ごとに様々なご説明をし、実際にこちらでやって見せてから実践をしていただいてます。

覚えることも多いので、生徒さんにはノートをご用意いただきメモを取っていただいております。・・・が、自分も昔そうだったんですが、自分のノートなのに後から読み返してもイマイチ“???”なところが出てきたりします。

ということで、このブログで新たに“靴づくりの基本”というカテゴリを設けてみました。

目的は、教室で初めて行う作業を後で見返してみたり、復習してみたり、といったところでしょうか・・。
“よしっ!復習するぞっ!!”と、大上段に構え、わざわざノートを手元に用意してやるというのは大変でしょうから、電車での移動中とか、チョット暇を持て余した時や気が向いた時なんかに、スマホで写真や動画と合わせて気軽に見ていただければ・・・、と思っております。

ということで、第一回目は、“革の裁断編”です。

革を裁断する際には、必ず型紙を革の表面(銀面ともいいます。)に乗せ、文鎮などを使ってしっかりと固定します。

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そして、銀ペン(文字通り銀色のインクのペンで消しゴムで消せるインクです。)でしっかりと型紙の形に添わせて線を書き込みます。

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銀ペンはボールペンですので、ご覧の通り比較的線が太いことが分かります。(幅約1o程)
なので後述しますが、裁断の際には“線の内側(本体側)”に刃先を添わせて切ることが重要です。

次に革切り包丁です。
持ち方はこんな感じで・・・。

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少し手前に傾けて切っていきます。
革切り包丁は、主なものは刃幅が24o〜36oありますが、実際に革を切っている部分は手前の刃先だけです。

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刃先がテーブル水平面に対して15度〜30度位が理想的ですね。

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また正面から見た場合・・・、

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こんな感じで外側(右利きの場合右側)にやはり少し傾けて切るのが良いですね。

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なぜなら刃先(切れ刃といいます)は図のように少し斜めになっていますので、革の断面が垂直になるようにカットするためには、切れ刃が垂直になった方がいいからですね。

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裁断後は、こんな感じで切り落とされた側に銀ペンの線が残っていることが重要です。※本体側に銀ペンの線が残っているということは、約1o大きいサイズになっているということです。

一つのパーツだけでしたら1〜2oというのは誤差の範疇ですが、これが4〜5枚と貼り合わされていくことを考えると、かなりサイズが変わってきてしまいますので、お気を付けください。


ということで、短いですが動画をアップしてみました。



カーブ(曲線)などは、包丁の向きを変えるというよりも、革を回転させるようにし、常に自分の身体の方に包丁を引き寄せながら切進めるのがコツといえばコツですね。

posted by tomo at 13:40| Comment(0) | 靴づくりの基本

2017年03月09日

プレゼントにルームシューズはいかが?

最近、チクチクと手縫い付いているKさん・・・。

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前作はベビーシューズを仕上げておりましたが、今回は・・、

“職場でお世話になっている方にルームシューズをプレゼントしたいっ!”

ということで、またまた手縫いでルームシューズに取り掛かっております。

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甲部分は濃茶の“栃木レザー”を贅沢に使った、渋めの色合いで仕上げるみたいですね。

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おっ!裏地は赤いレザーを使ってチョット遊びを入れてますね〜。

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Kさん得意の細かい“3oピッチ”は、ここでも発揮されておりますな。

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で、あっという間に完成〜!
バブーシュタイプで、踵を踏んで履くタイプのもので、中敷きには綿を入れてますのでフカフカ・・。

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喜んでもらえるといいですね・・。

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Kさん、次もルームシューズで、今度は旦那さんとのサイズ違いのお揃で作るみたいです。
posted by tomo at 12:19| Comment(0) | 工房及び教室のこと

2017年03月02日

Sさん追っかけ記録A(スニーカー編)〜結局無難に・・・。冒険はしませんっ!の巻

昨年から思いっきりツボにはまっている、知る人ぞ知る“デスバンド”・・・。
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最近のヘヴィメタルでは、“クリアヴォイス”と“グロール”(いわゆるデス声ってやつ)を使い分けてシャウトする、というのが一般的のようですが、こちらのヴォーカル“ケンメイ”くんはデス声の代わりに“10歳の女の子の声”を自在に操る、という変わり種・・・。(因みに女の子は“ルミカ”ちゃん・・というらしく、憑依するそうです。)
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こちらはバンドのリーダー・自称“10万30歳”、ギターの“デスユウタ”くん(写真左端)・・・。

因みにもう一人のギターは327歳、パーカッション兼パフォーマーは生後3か月、幽霊?担当(写真右から2人目、逆さになってます)の“デスワシ”に至っては正直に“40過ぎのババぁ”です、と自己紹介するという、統一感の無さ・・・。

平衡宇宙??“NIPPON国”から来たという体で、B級感満載の彼等・・・。

ここまで腹抱えて笑えるバンドは今彼等だけではないでしょうか・・。
気になった方、是非you tube でチェックしてみてください。

と、またどうでもよい話からスタートしましたが・・・。

さて5足目、Sさんのスニーカー編〜其のAです。
※其の@はこちら⇒http://sakaiworks.sblo.jp/archives/20170113-1.html

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前回、アッパーを完成させたところで終わりましたので、つり込み作業からです。

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もう5足目ですから、

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サラッと仕上げちゃいましたね・・・。

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底材は、vibram・黒のドクロソールをチョイス・・・、

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前作同様、得意のウエッジソールにするみたいですね・・。

底材作業時、ずっと赤やピンクをお勧めしましたが、どうしても賛同してもらえず、結局黒にシロを一枚挟むことに・・・。

“冒険はしたくないんですっ!!”

是非、ケンメイくんやデスユウタ君のように挑戦する勇気を持ってほしかったのですが・・・。
ということで、底材をしっかり圧着して・・、

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完成〜!

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隠れたところでちょっと冒険、デスソール、じゃなかったドクロソール。

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穴だらけが功を奏したのでしょうか、

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片足僅か268g・・・。
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普通の靴が450g位なので、だいぶ軽量化に成功しました。

暖かくなったら、さぼりがちだったという“ランニング”を是非再開してくださいな。
posted by tomo at 11:31| Comment(0) | 生徒さん追っかけ記録