2016年11月22日

Sさん追っかけ記録A(ライダースブーツ編)〜手強い革をサクッとつり込み〜の巻

女性ライダーのSさん、ライダースブーツの完成編です。
@はこちら⇒http://sakaiworks.sblo.jp/archives/20160908-1.html

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前回は仮つり込み迄でしたが、いよいよ本つり込みへ・・・。

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ライナーのつり込みを終え、元厚2.5oと、かなり強敵ともいえる赤茶の革のつり込み作業が今回の一番のハイライトともいえる場面ではありますが・・・、

すみません、一連の写真、一切取っておりません・・・。

Sさん、初めての一足とは思えないくらい、サクッと吊り込んじゃったんですよね〜・・・。

皆さん、作業中にいろいろ苦労してる場面になると、

“あ、写真撮っとこう”
となるんですが、なんかサラッとやられちゃうと・・・。

全然“追っかけ”てなくてスミマセン・・・。

ということで、ここからは底材の作業へと一気に飛んじゃいます。

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黒のvibramに押し縁を合わせてます。

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Sさん、もう少し本底に厚みを持たせたい、ということでしたので、スポンジ素材を一枚かませてみました。

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でもって、グラインダーで削り廻して・・・、

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圧着機に掛けて・・、

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いよいよ木型を外して、

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完成〜!

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コダワリの“ガセットタン”もいい感じに仕上がりました。

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つり込み写真が無かったので、完成写真多めに載せております。

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この秋のツーリングになんとか間に合ってヨカッタ〜。

Sさん、次は自身で木型を購入し、またまたライダースブーツに挑戦されるそう・・・。

次はどんなデザインになるか愉しみです。
posted by tomo at 14:11| Comment(0) | 生徒さん追っかけ記録

2016年11月10日

またまた“チロリアン”

前のブログもチロリアンでしたが、今回も・・・。

教室では、なぜか生徒さんの作りたい靴がほぼ同時期にかぶる、ということがよくあります。

確か昨年の春頃だったか・・、“チャッカ祭り”ということで4〜5人の方がほぼ同時期にチャッカブーツを作ってましたし、今年の春先は“マウンテンブーツ”に取り掛かる方が複数いらっしゃいました。

どの靴も決して“メジャーな靴”とは言えませんし、またお互い相談しているわけでもなく、全く偶然のようですが、なにか法則でもあるのでしょうか?

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ということで、今回はYさんの本格“チロリアン”です。

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型紙はこんな感じで・・。

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仮履きを念のため作成しつつの・・、

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本番ではネイビーの“栃木レザー”をチョイス。

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踵芯、トウパフともに床革を使う本格仕様です。
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前回登場のSさんとの違いは、底付け方法・・・。
本格的な“山”をやるYさん、実際に牧童のようにアルプスならぬ日本の山を駆け廻るようなので、本来のチロリアン同様、防水性に長けた“ノルウィージャン”で仕上げるようです。
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そのための糸作りをしているところ・・。

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いい感じで仕上がってきました。

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Sさん同様、夏頃からのスタートで、本来なら手間も時間もかかる手縫い故、完成時期は大幅に遅れるはずですが、そこはYさんマイ木型ですのでご自宅に持ち返り仕上げてきます。

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この掬い縫いも、ご自宅で一週間後には縫い上げてきてしまいました。

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底面に革を張り・・・、

更には3oの“ミッドソール”の出し縫いも、わずか一日で・・・。

Yさん、来週からインドネシアへの出張が入った為、先週木曜“文化の日”に振替で作業をしてました。
その時は出し縫い前の状態でしたが・・・、

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でその翌々日の土曜には出し縫いを完了させてくる、という“荒業”を披露・・。

間の金曜日はちゃんと本来のお仕事してたのかな・・・、とこっちが心配になってしまいます。

“インドネシアの出張に履いていきたいんだよね”

ということで、

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完成〜!

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掬い縫いの“チェーンステッチ”と出し縫いステッチにより、より“無骨感”が出てますね。

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Yさん、出張お気をつけて〜。
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2016年11月07日

無骨な“チロリアン”

カバン教室から靴教室へと移行し、約1年程のSさん・・・。

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カバンに続いて、靴も量産中・・・、1年ちょっとで既に3足目の完成が見えてきました。

今回作っているのは“チロリアンシューズ(tyrolean shoes)”。

知らない方のためにチョットご説明を・・・、
“チロリアンシューズとはアルプスのチロル地方で伝統的なチロリアン・ブーツを原型として作られた高原や山歩きにふさわしいスポーティな靴のこと。もとは傾斜の多い草原で働く牧童たちに履かれていた丈夫な革製の靴で、甲はモカシンのようなU字型の袋縫いに粗いステッチワークを施し、ラギット・ソール等の頑丈な靴底が多い(【新 靴の商品知識】より抜粋)”

“チロリアン”って聞くと、チロリアンテープとかチロリアンジャケットとかに見られるように、何となく“可愛らしい”というイメージが浮かびますが、こと靴に至っては“無骨な靴”って感じなんですね・・。

そういえば、昔チロリアンってお菓子があったなぁ・・・。クリームをロール状に巻いたクッキー・・。

高原地方なんかに旅行に行った友人が、よくお土産として買ってきてくれたりしたあれです・・。

とまた無駄話でブログが長くなるので、早速製作過程をご紹介・・。

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まずアッパーは上の説明の通り、モカを手縫いで仕上げていきます。

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でもって“吊り込み作業”へ・・・。
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今回Sさんは、サクッと仕上げる為に“セメンテッド(圧着)”で仕上げていくようです。

実際に牧童のようにアルプスの山を駆け廻るわけではないようなので・・・、カジュアルな街歩きスタイルということであれば十分です。

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黒革に白のステッチの“押し縁”を付けて・・、

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因みに今回アウトソールは、工房の近所にある“シウトウ”さん(靴材料の問屋さん)にて、“vibram132 ブラック”をご自身で購入されてきたよう・・。
※実はうちの在庫が切れてしまっていたのでご自身で買ってきてもらった、というのが正しい表現ですが・・。

で、最後にグラインダーで削り廻して・・・。

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完成〜!

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オールブラックのなか、白のステッチが利いてますっ!

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後ろから見ると・・、

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ベロが袋状になっているので、フィット感は抜群です。

早速足入れ・・、
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そのフィッテングの良さに、思わず

“おぉぉ〜”

が第一声・・・。


Sさん、次はレザースニーカーを作ってみたいと・・・。
まだまだ量産は続きそう・・。
posted by tomo at 09:57| Comment(0) | 工房及び教室のこと

2016年11月04日

Kくん型紙づくりA(モンクストラップ編)

前回、外羽根タイプの型紙づくり〜靴の製作を行ったKくん・・・。

次は、外羽根の応用編ともいえる“モンクストラップ”の型紙づくりに挑戦です。

因みに前回の(外羽根編)はこちら⇒http://sakaiworks.sblo.jp/archives/20160624-1.html

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今回はあくまで“外羽根”の変形バージョンという考え方なので、いわゆる“本靴”までの作成はせず、仮履きのみの作成となります。

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前回の“外羽根”同様、マスターゲージにまずはデザインを書き込んでいきます。

“トップラインの高さ”や“閂(かんぬき)”の位置等、前回のものとは多少位置を変えてみることに・・。

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そのゲージを展開して型紙のベースとなる“展開図”を作成します。
今回は、履き口をだいぶ浅くして、少し独自のデザインにするようですな・・。

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で、こちらが型紙・・。
外羽根同様、パーツは3つのみ。

その後、ライナーの型紙作成も進めて、双方縫い合わせ・・・、

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何とかアッパーが形になってきました。
因みに右側の市販の靴が、今回の靴のベースになっているようです。

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後は尾錠を付けて完成です。

最後にサクッと吊り込んで・・、

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完成〜!
今回は、“仮履き”なので、片足のみ・・。
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これで、だいぶ外羽根タイプの靴の応用が利くようになったと思います。

次はもう一つの“羽根もの”である内羽根(バルモラル)の型紙づくりに進んでいきます。
posted by tomo at 12:36| Comment(0) | 靴専科・型紙づくり

2016年11月03日

ピッチ3oへのコダワリ

これまでオパンケ(オパンカ)製法でのブーツ等、手縫いに拘って靴づくりを進めてきたKさん・・。

⇒こちらが昨年完成させたオパンケブーツ。
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ご覧の通り底部のオパンケはもちろん、アッパー部分もすべて手縫いなのでだいぶお疲れになったのか、ここのところちょっと“ひと休み”を兼ねて、ベビーシューズ作りにハマってます。

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アッパー甲部のステッチ・・・。
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手縫いステッチについては、ピッチ3o・4o・5o・8oと選択肢があるのですが、Kさんは、いつも必ず3oにしてます。

ピッチが細かければ、その分穴あけ作業や縫いの“目”が増えるので手間がかかるのですが、絶対3oは譲らない・・・。

“たまには5oとかもやってみたら?”

と進めてみても、3oは絶対なんです。

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“ミシン嫌い〜〜っ!”

と、ミシンを極力避けながら靴づくりを続けるKさん・・・。
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今回もチクチクチク・・・。
とても器用な方ですから、ミシンもちょっと練習すればきっと上手くなると思うんだけどなぁ・・

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となんだかんだで完成〜!

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手縫いの精度もかなり上がってきました。

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次はお友達にあげるルームシューズを作るようで、またまた“総手縫い”・・・。

やはりミシンは避けて進めるようです。
posted by tomo at 14:24| Comment(0) | 工房及び教室のこと