2013年06月14日

モカシン型紙

ここのところ、マッケイやハンドソーン製法等、ちょっと手の込んだパターンをご紹介してまいりましたが・・・、

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こちら、3月から新たに通っていただいているKさん・・・。

ご自身でも、

“<ワラーチ>を作って、山や谷を走り回ってます。”

とのこと・・。

因みにワラーチとは・・、

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こんな感じの履物・・。どうやら今、ランナーやジョガーの間で人気のサンダルのようなもの・・・。

市販の底材に穴をあけて太目の紐で結ぶだけのようで、DIYで、誰でも作れるみたいです。



でもって、簡単に作れるモカシンをチョイスされました。


ということで、今回はインディアン・モカシンの型紙作りです。

モカシン型紙@.jpg

まずは、通常の靴作りのセオリーどおり、肉付けした木型からマスターゲージを写し取ります。

モカシン型紙A.jpg

半分に折ったクラフト紙で展開するのも、普通の靴と同じです。

モカシン型紙B.jpg

それをコピーし、型紙に起します。
ただこれは、最終的な型紙の基になる、前段階のものです。

甲部が1枚と、側面が2枚(内側と外側)で計3つ。これを基礎型紙とします。

モカシン型紙C.jpg

まずは、甲部分・・・。

あとで手縫いをしていきますので、手縫い用のシロを縁に2〜3mmとり、穴を開けていきます。

この穴の感覚は、好みですが、今回は8mm程に・・・。左が基礎型紙で、右側が最終的な型紙となります。



次に“甲以外”のパーツですが、厚紙の上に、底面の型紙を固定し・・・、

モカシン型紙D.jpg

こんな感じで、目打ちと靴側面の型紙を少しづつ、づらしながらモカのラインと履き口のラインを写し取っていきます。

基礎型紙の側面外側はいわゆる木型の側面と底面のエッジのラインです。それらを目打ちで併せながらラインを写し取っているのですが・・・。

・・分かるかな・・。

モカシン型紙E.jpg

かかと部も、ちと複雑でして・・・、

かかとのセンターを縫い割りしますが、その縫い目を覆い隠すようにベロのようなものを縫い付けます。

モカシン特有のデザインですが、あれは単なるデザインではなく、構造上必要な処置なわけです。

モカシン型紙F.jpg

・・・分かるかな・・・。

言葉だと説明しづらい〜・・・、まあ興味のある方は、個別にお教えしますのでお気軽に声掛けてくださいな。


モカシン型紙G.jpg

で、こちらが出来上がったもの・・。

ただ、こちらもモカの縫い代がないので・・、

モカシン型紙H.jpg

甲部と同じように、一旦厚紙の上で全体を写し取って、外側2〜3mmに縫いシロを付けたします。

モカシン型紙I.jpg

で、ここのシロに穴を開けていくわけですが、この穴の感覚は先ほどの8mmではありませんので要注意です。

なぜなら甲部のモカラインの長さと、こちらの胴部のモカラインでは長さが異なります。(胴部モカラインの方が長くなります・・。)

長さは違っても穴の数は統一しないとステッチが成り立たなくなりますので、胴部モカラインの長さをmm単位で計り、穴の数−1で割った、1/10mm単位で位置を決めていく必要があります。




“モカシンって普通の靴より簡単〜!!”

って皆さん言いますけど、型紙は大変なんっすよっ!!


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そんなこんなでKさんのモカシンが完成〜!




ただKさん、次回作でまたなにやら不思議な靴を画策中・・・。

因みに型紙が、こんな感じに・・。

モカシン型紙J.jpg

果たしてどんな靴になるやら・・・。
posted by tomo at 15:14| Comment(0) | 工房及び教室のこと