2011年12月29日

仕事納め

今年最後の教室も昨日で終了・・・。

世間一般でも、昨日が仕事納めのところが多かったようで、今日は大きな商店などでは昼間から結構買出し客の姿が目につき、いよいよお正月ムードといった感じです。


工房でも、今日は最後に大掃除をして終了〜、といきたかったところですが、まだ終わっていない仕事もそれなりに残されており、今日は今年最後の作業に・・・。


その作業のひとつがFさんの木型修正。

11月からチケット制にて通っていただいているFさん。

当工房での手作り靴と同時に、別の靴の養成学校で主催されている“中敷き(インソール)”のセミナーにも参加されているようで、そちらで作ったインソールを自作の靴に入れたいということでこちらに通われています。

で先日、そのインソールが漸く完成したとのことで工房にお持ちいただき、それを元に木型修正をおこなうことになりました。


Fさんフットプリント.jpg


まずは、いつもどおりフットプリントを元に木型を修正する為の各ポイントの数値を算出・・。

Fさん中敷.jpg

ただ、今回いつもと異なるのは通常工房で入れている薄い革とパットだけでなく、ご覧のような結構しっかりとしたもの。

確かに整形外科の知識を持った職人さんが作ったものだけあってしっかりしてはいますが、各部分相当な体積を有する為、この数値も木型に反映していかなければなりません。


普通の中敷だと、BPあたりでの革+パットの体積増加分は足囲で+3〜4mm程度ですが、このシートだと通常時で約10mm厚、加重でも8mm程の厚みがあり、足囲としは+20mmにもなってしまう。

また踏まずあたりで同様に計ってみると、+30mm近くの体積増加となり、通常の木型補正の方法では対応できない。

よって、単に甲部のみで数値を合わせるのではなく、底部にもそれなりに厚みを持たせていくことが必要になってくる。


Fさん修正木型.jpg

写真のように底部に3mm厚のアゴシートを釘で固定し且つ足りない分を革で補填して対応。

また踵部分も同様の補正が必要となってくる。

しかし、こういった補正もロウだと短時間できるので、革と比べると比較的容易である。


そういえば今年は、年初めに斉藤先生に師事し、このロウでの木型補正を教わったことが自分のなかでも大きな変化だった。

オーダー靴や日々の教室でこのロウでの木型補正を繰り返し行っているが、以前と比べると格段にフィッティングの精度は上がったと思う。

もちろんまだまだ発展途上ではあるが、日々精進して更に精度を高めてきたい。



まあフィッティングの精度を高めるというのは、正直終わりは無いと思うので、これはこの仕事を続けていく上で永遠のテーマではあるのですが・・・。

ただ、それ以外、今年達成できなかった目標やあと志というか、そういったものも今年はいっぱいありました。

そういった部分は素直に反省をし、また来年によりよくしていくよう努めていきたいと思います。

また、一部の生徒さんには既にお話していますが、靴以外の革小物や鞄等もしっかりと作れる環境を構築していくつもりです。

今はまだ学校に通って技術や知識を習得中ではありますが、こちらも行く行くは広げて生きたいと思いますので、そちらも楽しみにしていてください。

それではお世話になった皆様に感謝をしつつ、来年も宜しくお願いいたします。


さぁ、明日は大掃除しよっと・・。

2011年12月20日

入れ物各種

先日ご紹介した日曜クラスのKさん。

クラシカルなボタンブーツの完成を目指し頑張ってます。

筒部分に、グレーに近いベージュのスウェードを使っている為、ボタンも同じ素材で作成中。

Kさんボタン.jpg

いわゆる“つつみボタン”ですが、キレイに出来ました。
全部で12個もあるので、工房で革を薄く漉き、お持ち帰りいただきご自宅で作ってきました。

こういった感じで、かなり“完ぺき主義”な方・・・。

Kさん親子穴.jpg

ストレートチップのパフォーレーション、親子穴・ミシンステッチ・クリッキング等いずれも丁寧に仕上がりました。

本来の、いわゆる基本的な靴づくりの技術というよりも補助的な作業ですが、こういった部分も面白いものです。一足目から大変かもしれませんが、頑張っていきましょう。



なんていってる自分も、先日からブログでご紹介しているとおり、最近は“靴づくり”以外にも興味津々・・・。

ポケットティッシュカバー.jpg


まずは袋物でいわゆるマチのないポケットティッシュカバーを・・。

小銭入れ3種.jpg

でもって、先日かなりの無駄遣いをしてしまったファスナーを使って、マチ付きの小銭入れ。

今川焼が3つも・・。


ペンケース.jpg

更には、ペンケース・・。

筆記用具もそんなに無いのに、やっぱり3つも・・・。

ただ大きさや形をチョット変えてみると、この場合はファスナーは#3よりも#4、5の方が向いているとか、この革だとこれくらい漉いて、これくらいの厚みがベストだとか、色々な発見が出てくる。

小銭入れ(玉縁).jpg

最後は、いわゆる“玉縁”といわれる技術を使ってまたまた小銭入れ。

靴とは異なり、袋縫いで且つ径2mmの芯を入れたりするのでかなりの厚みが出てくる。

でもってそれを円形に縫うから結構ミシンも大変・・・。

なので、こういった小物の玉縁を縫う時等は、ミシンの抑えを自分で削って特殊なものに変える必要があるんですが、早速ミシン屋さんに新しい抑えを注文。


これが来たら、また“玉縁”小物を量産しよっと!

ファスナーもまだ1メートル弱しか使ってないから、あと9m分位残ってるし・・。

年末年始に量産態勢かな・・。

2011年12月10日

もう師走・・。

師走に入りようやく本格的に寒くなって参りました。

油断していたせいか、数年ぶりに風邪っぴきに・・・・。

工房でも帽子&マフラー&マスクと、もう人相が分からなくなっている今日この頃、皆さんもどうぞお気をつけ下さい。


あまり食欲も湧かず栄養不足なそんな中、Wさんが実家から送ってきたというりんごをご持参いただきました。

しかも皮むきでっ!

Wさんりんご.jpg

タイミング良すぎ〜!

他の生徒さんと美味しくいただきました。栄養補給もばっちりです。Wさんどうもありがとーー!。


皮むきといえば、同クラスのMさんはハンドソーウエルトの下準備として、中底を作成中。

Mさん中底作成1.jpg

まるでりんごの皮むきのよう・・・。

Mさん中底作成2.jpg

どうだっ!と云わんばかりに切り取った溝を見せる。

・・・別に途中で切れても構わないんですけどね、ここは・・・。


しかし、要らぬところで神経を使ったせいなのか、会社帰りのお疲れ&眠気のせいなのか、次の掬い縫いでは注意力散漫に・・。

折れた掬い針.jpg

掬い針折っちゃいましたよ・・・。しかも2本も・・・。

出し針はよく折れますが、掬い針はあまり聞いたこと無い・・。

も〜。



そんなMさんの木型修正です。

Mさん木型補正1.jpg

BPなどの数値をロウでしっかりと反映させます。

通常はここまでですが、Mさんの彼氏さん、後部足長が若干長めなので、底面にもロウで補正を・・。
Mさん木型補正2.jpg

次週からいよいよ、Mさんオリジナルのデザインで型紙作りに入ります。

折れた掬い針のことは一旦忘れて、気持ちを切り替えていきましょう。


続いては土曜クラスのKさん。

出版業界の師走はお忙しいのか、ここ数週間は本来のクラスはお休みに。

で“平日代休が溜まってるので、振替します。”

と木・金で計3枠を予約するも、うち一日は急遽会社に呼び出されて、結局来れたのは1日だけ・・。

なかなか前に進みませんね〜。

たしか、パンプス部分のフィッティングは9月ごろにしたような、しないような・・。

Kさんパンプス仮履き.jpg

今回はパンプスとしても、またブーティーな感じでも2ウェイで愉しめるようなデザイン。

“結局年内に間に合わなかったね”
というと、

“いいんですっ!のんびりいきますからっ!”

ということで、本番は年明けからスタートということに・・。

まあ師走の慌しいなかですから、皆さん無理せずのんびりいきましょう。


2011年12月06日

ファスナー色々

夏から靴づくりをスタートさせた日曜・午後クラスのKさん。

一足目から、折込やミシンステッチの難しいギリーに挑戦・・・。

工房には殆ど無い、

“真っ赤な革で作りたい!!”

とのことで、ご自身で革も購入されました。


Kさんギリー.jpg

で、ようやく吊り込みまで完成〜!

なかなかいい感じに仕上がってます。




同じクラスのKクン(こちらは男性)も先日フィッティングが終わり、これまた色々と難易度が高いボタンブーツを作成中。

Kくんボタンブーツ.jpg

こちらはフィッティング用の革で作ったもの。
仮なのでボタンは上下2つしか付いていませんが、本番では片足6つ、計12個・・・。

しかもアッパーのスウェードと同じ革でボタンを作りたいと・・・。

またボタンホールもきっちり自分で縫いたいと・・・。

どんどん難易度が上がっていきます。

秋口には、

“年内には完成しますかね〜”

なんていってましたが、絶対無理ですっ!

自分でハードルをあげていくタイプですね・・・。


そんなボタンブーツですが、見た目はクラシカルで格好いいんですが、兎に角脱ぎ履きが大変。

なので、内側サイドにファスナーを付ける事を提案。

次回までにボタンとファスナーをどんな感じにするか宿題になりました。


ということで、こちらも新たにファスナーを仕入れようと、普段余り行くことのない浅草橋まで買い物へいってきました。


浅草橋って初めて行きましたが、靴だけでなく鞄やクラフト関係のお店が多いこともあり、浅草より活気がありますね〜。

ある方に紹介いただいた“K-ファスナー”さんへ・・。

お〜、色んな種類があるある・・。

またお客さんも多いな〜。クラフト好きなオバサマ達が狭い店内にひしめき合ってますよ。

ファスナー各種.jpg

で、色々と物色した結果、こんな感じで・・・。

カラフルファスナー.jpg

すげ〜、こんなファスナー初めてみた〜。

いい機会なので、お兄さん一人つかまえて色々聞いてみると、ファスナーって奥が深い・・。

テープの色やサイズはもちろん、素材も様々・・。素材によってスライサー(ファスナーの稼動部分)や飾り取手も変わるみたいで、適当にかごに入れてたものは全部見直すことに・・・。

また、フリー(CF)といって両サイドからテープを引っ張ると下がってきてしまう一般的なものとは別に、クランパーが付いたオートマチック式(CA)のもの(こちらは引っ張ってもファスナーが下がらない)があることや、素材はメタル製が(M)で、チョット割高なエクセラは(SG)になること、更には、サイズは#3〜5で、色はシルバーが(MN)で金が(MG)、アンティークが(GKB)で・・・。

う〜、も〜訳わかんなくなりましたよ。

思わずメモを取りましたが、帰ってよくみてみると意味の分からないアルファべットが出てきたりして・・・。


でついでにかごに入れたのがカラフルミシン糸。

カラフルミシン糸.jpg


なんだかんだで総額2万円弱・・・。


工房に帰って領収書を見てみると、あのカラフルファスナー1900円/mって・・。
3mも買っちゃったからこれだけで5700円。

あ〜またやってしまった・・。


カラフルミシン糸1.jpg

まあ、でも面白いからいいか・・・。